人と音楽聴くときの高揚体験をユビキタスに再現する
リズムを感じる心を持つエージェントの提案
エージェントと人との間に音楽的高揚体験を再現することで新しい音楽体験を提案する
仮想空間ライブでの音楽体験の充実、共感作用によるストレスコントロール
エージェントに音楽的感情を生成することで音楽を感じる心を持つエージェントを提案する
音楽療法を日常で誰もが利用できる汎用性のあるものにすることができる.
仮想空間上での音楽体験において,高揚感の伴う充実度を高める可能性がある.

現時点ではPureDataからのリズム入力によるリズムデータからエージェントのリズム予測を実装.
エージェントは予測と実際のリズムの間に感じるギャップによる快感情や興奮感情を表情やリズム感覚として出力する.
今後は,スコアのある音楽データの入力により,汎用的にエージェントを動かすことができることを目標にする.
また,リアルタイムな人間の感情によってエージェントの感情が変わる双方向的なインタラクションを目指す.
音楽療法は主にカウンセリングや治療に利用されるため、敷居の高さを感じる人が多い。
音楽療法を汎用的に利用できるようになれば、日常生活における疲労回復やマインドを簡単にコントロールでき、より快適な日常生活を送ることができる。
日常的に独自で活用できる音楽療法システムを考える。
また,仮想空間上のライブ演出や演奏体験などで活用できるシステムを目指す.
| 著者 | タイトル | 発表場所や出版社 | 掲載ページ 23〜56など(もしくは全体ページ数) | 発行年 | 内容の簡潔なまとめ | 内容の詳細メモ | 自分の研究との関連性のメモ |
| 西田祐介 間島幸絵 | 音の拍子の違いがヒトの自律神経活動および心拍数に与える影響 | リハビリテーション科学ジャーナル | 75~81 | 2006 | 拍子による副交感神経の働き度合い | 拍子の違いが自律神経系に与える影響について心拍変動を用いて検討。全ての拍子で副交感神経系活動を表す高周波成分(HF)が安静時と比べ増加。三拍子の聴取により心拍数が優位に減少。三拍子は他の拍子に比べ、副交感神経の活動を促進焦る特徴を持ち、生体調整に与える効果が大きい。 | 拍子からも感情のコントロールが可能なことがわかる。覚醒度を高めるには三拍子よりも四拍子二拍子などの拍子の方が最適 |
| 黒瀧悠太 椎塚久雄 | 音楽のリズムパターンから受ける感情の評価 | 第52回自動制御連合講演会論文集 | 4ページ | 2009 | リズムパターンによる感情の変化 | リズムパターンが感情を変化させることが明らかになった。二種類の打楽器により生み出されるリズムパターン15種類をMIDI音を用いて作成。BPM60,120,180それぞれ、リズムパターンが持つ感情性格について聴取による評価を行っている。同じテンポ、音の強さ、拍子が同じでもパターンによって感情が変化し、軽さという感情はテンポで決まっているわけではない。高揚感はBPM120以上が最適。荘厳の感情価はBPMが低い方が高くなる。親和性はBPM180では感じにくい。強さの感情はBPM180が最適に表現できる。 | リズムの持つ潜在的な感情価の利用 |
| 福田正治 | 共感と感情コミュニケーション(I) | 研究紀要/富山大学杉谷キャンパス一般教育[編] | 45~58 | 2008 | 情動的共感と認知的共感 | 共感が感情コミュニケーションだとすると、共感は感情の特性から 2種類の情動的共感と 認知的共感に分けられることを唱えた。情動的共感は脳の神経回路と直結したもので、全ての人 に共通に起こる生理学的プロセスである。一方の認知的共感は人間の生き方の縮図で、経験と教育の結果による状況依存的である。 | 共感のメカニズムを感情特性からアプローチしてある。共感という曖昧な概念を詳細にする。 |
| 下泰輝、田中宏季、吉野幸一郎、中村哲 | 同時計測されたEEG信号からの2名における感情共有の測定 | 第33回 人工知能学会全国大会論文集 | 4ページ | 2019 | 二者間での感情共有を脳波で測定可能 | 二者間の脳は信号を記録。喜びの感情において,ガンマ周波数帯において有意な二者間の相関が見られた。そのほか,悲しみの感情においても,有意傾向が見られた。また、感情共有が生じている時、送信者のチャンネルと受信者の後頭部に位置するチャンネルの相関関係が見られ、Global efficiencyが高まる傾向が見られた。これより,共感を,二者間の脳波の関係性から計測できる可能性を示した。 | 脳波を計測することで共感を測定できることが明らかになったが、喜び・悲しみ・無感情しか測定されておらず、実験データが少ないため、有意な結果とは言い難い。 |
| 井上裕章 | ジャズの「ノリ」を科学する | アルテスパブリッシング | 174ページ | 2019 | 遅れ値、ハネ値、裏拍値、タイミング値からリズムを分析。 | チャーリー・パーカー「後ノリ革命」の秘密をあざやかに解明してある。「ノリ」の感覚を数値化・分析した画期的なジャズ研究。スウィングからビバップ、クール、ハードバップに至るジャズの巨匠たちの演奏をコンピューターに取り込んで、リズムのズレと一致の法則を発見。ミュージシャンや時代による8分音符のタイミングのちがいを数値化・視覚化することによって、モダン・ジャズを創ったC・パーカー「後ノリ革命」の秘密をあざやかに解明。さらにその8分音符タイミングの変遷をたどり、ホーキンス、ヤングからパーカーへ、パーカーからマイルスへと橋渡しされてきたジャズ発展の歴史を解明。 | 人それぞれに前ノリ、後ノリ、ハネ、遅れ、裏拍などのタイミングに好みがある。興奮に対する刺激度合いは人それぞれ。また、リズムにより横揺れしたくなる演奏をする人、縦ノリしたくなる演奏をする人がいる。 |
| 川崎真弘 山口陽子 | 人-人と人-ロボットの交互発話時の脳波リズム同期 | 第30回日本認知科学会大会 | 518~522 | 2014 | 発話コミュニケーション課題を遂行する2名の被験者の脳波を同時計測し2者の行動リズムの動機を導く原因を探る | 発話コミュニケーション課題を遂行する2名の被験者の脳波を同時計測し2者の行動リズムの動機を導く原因を探る。人to人の場合、発話リズムと脳波のリズムは二者間で同調し、両者で相関した。このことから、発話リズムが同期する二者では脳波リズムも同調することがわかった。また、人toロボットから、一定のリズムで発話する機械よりも人間特有の揺らぎを持ったリズムに人間は同調しやすいことがわかった。脳波リズムは主にθ波α波が顕著に相関を示した。これらの脳波はワーキングメモリに関係する。よって、交互発話には他社のリズムを保持して予想するメカニズムが働いていた可能性が示唆された。 | リズム視聴時の脳もα波θ波が顕著な相関を示せば、リズムを予測するメカニズムが働いていると言えるのではないか |
| 小川妙子 篠田侑大 | 音楽聴取時における歌詞の有無と共感性が感情変化に及ぼす影響 | 東海学院大学紀要 | 31~38 | 2016 | 音楽聴取時に共感性の程度が異なる聴取感において楽曲の歌詞の有無が感情変化に及ぼす影響について | 音楽聴取時に聴取者の共感性の程度によって楽曲の歌詞の有無が感情変化に及ぼす影響が異なるかを明らかにすることを目的としている。結果、歌詞の有無が音楽聴取後の感情4因子に影響を及ぼすことが明らかとなった。高揚と軽さにおいては歌詞なしの方が感情価が高く、親和性と強さにおいては歌詞ありの方が感情価が高い。共感性の高さは親和においてのみ効果が認められ、歌詞の有無にかかわらず親和的感情のみに影響する。共感性を構成する要素の中でも想像性が親和に正の影響を及ぼし、楽曲ありの時のみ軽さに負の影響を及ぼしたことがわかった。したがって、想像性の高い人ほど親和感情が高まりやすく、他者指向的反応が高い人ほど楽曲を重く感じる。 | 共感性は歌詞の有無にかかわらず生ずる。また、親和的感情と共感性が相関関係にある。 |
| 松田じゅん子 | 音楽の気分誘導効果に関する実証研究〜人はなぜ悲しい音楽を聴くのか〜 | 教育心理学研究 50巻1号 | 23~32 | 2002 | 音楽の気分誘導効果について | 悲しい時に聴く音楽の性質や, 聴取前の悲しみの強さと音楽の感情的性格による悲しい気分への影響について。悲しみが強い場合ほど, 暗い音楽を聴く傾向が示され, 悲しみが強い時に悲しい音楽を聴くと悲しみは低下するが, 悲しみが弱い時に悲しい音楽を聴くと悲しみが高まる, または変化しないことが予測された。音楽聴取後の悲しい気分は, 音楽聴取前の悲しみの強さにかかわらず, 聴いた音楽によって, ほぼ一定の強さに収束した。結果的に, 非常に悲しい時に悲しい音楽を聴いた場合, 音楽聴取後の悲しい気分は低下し, やや悲しい時には変化しないことが示唆された。つまり, 悲しい音楽は, 悲しみが弱い時には効果を及ぼさないが, 非常に悲しい気分の時に聴くと悲しみを和らげる効果があり, 状況によっては気分に有効に働くことが推察された。 | 音楽により、気分を収束させる効果が認められた。怒りや悲しみの感情の際には覚醒レベルを上げることで気分を収束させるように調整していることが考えられる |
| 大山訓史 今井篤 安藤彰男 谷口高士 | 音楽聴衆における「感動」の評価要因〜感動の種類と音楽の感情価の関係〜 | 情報処理学会論文誌 vol.50 No.3 | 1111~1121 | 2009 | 感動という観点からの音楽の評価 | 人の好みや感性を考慮して音響システムを評価するために,体験のすばらしさを表現するときに しばしば用いられる「感動」という言葉を用いて評価尺度を検討。心理 実験を行って感動を表現する言葉(感動語)を分類。感動という言葉で表現される心理 状態が一意ではないことを示した。分類した感動語から感動評価尺度を作成し,音楽 聴取における感動を評価させた。結果,感動の評価値が同程度であっても,楽曲によって感 動評価尺度の評価の傾向は異なり,音楽によって喚起される感動の種類も異なることがわかっ た。また,同じ楽曲を評価した場合に,感動を大きく受けた評定者とあまり受けなかった評定者 の評価値の差は音楽の感情価測定尺度よりも感動評価尺度で顕著であること,感動の評価値は感 動評価尺度の評価値の重み付き線形和で近似できることなどがわかった。 | 感動は「曲の好み」や「期待や関与」に起因する。 |
| 大島康 森大毅 中村真 | 表情の変化速度がアバターの感情表出の自然性に与える影響 | HAIシンポジウム2008 | 1E-3 | 2008 | 表情変化速度の自然性 | 人対人の日常的な対話における感情状態を反映する表情を対象にする.人間が実際のコミュニケーションにおいて表出する感情や意図,態度などの情報をアバターに表出させることを可能にするため,より人間らしいインタフェースを目指す.本稿はアバターの表情による感情表出の自然性を高めるため,表情の変化速度に着目.日常的な発話における感情状態と変化速度との関係を明らかにする | 発話による感情変化はある程度の長さ(800ms以上)を持って初めて生まれる.また,快不快覚醒非覚醒に関して,快・覚醒状態は87-175ms程度の表出時間を持って変化すると自然.さらに,顔の動作は線型的な変化でなく表出動作の完了近くになるにつれて変化量が減少していく. |
| 川嶋宏彰 西山正紘 松山隆司 | 表情譜:顔パーツ間のタイミング構造の記述とその自動獲得 | 情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] 149巻 | 179~186 | 2005-05-12 | 表情変化を顔パーツごとに分析し表情譜に起こす | 顔を独立した動きが観測される顔パーツの変化を静止状態もしくは収束性の運動を行う時間範囲(区間)を単位として表す.そして,顔パーツ間の運動タイミング,顔パーツの区間の間の時間関係を用い表情をより詳細に理解する枠組みが表情譜として提案されてる.顔画像系列を入力として表情譜を自動獲得する手法について,また表情譜の表情理解における有効性を意図的・自発的な笑顔を対象として評価した | 顔ごとのパーツの動くタイミングをエージェントに取り入れることができれば,より人間の自然な表情変化をエージェントに再現でき,より緻密な人間の感情変化を狙うことができる. |
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